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画竜点睛を欠く

タイトルの如く不完全燃焼なアラフォーブログ 本と音楽と映画が主軸

先史時代の火の重要性が窺い知れる 『人類創世』を観た感想

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“火”を求めて旅を続ける人類の祖先の姿を、徹底したリアリズムで描き出した原始スペクタクル。セリフは一切無く、登場人物はみな特殊メイクによって原始人に扮している。「薔薇の名前」や「愛人/ラマン」のジャン=ジャック・アノー監督作。

火を守りながら暮らしていた部族が他の部族の襲撃に合い、火を失ってしまいます。自ら火を起こすことが出来ない為、3人が火を求め旅に出るというストーリーです。アメリカのAmazon.comでは500レビューもある作品(Quest for Fire)ですが、日本ではイマイチ知名度が低いようです。劇中で発する言葉はありますが、何語でもないのでセリフや字幕はありません。

よってアメリカのアマゾンから取り寄せてもいいかなと思いはしましたが、リージョンコードという壁がありました。多分再生出来ないというオチになりそうなので購入はあきらめました。日本のアマゾンの品はプレミアがついてあまりに高すぎます。

そんなプレミア映画が近所のレンタル屋で生き永らえていたのは奇跡的なことで、私が借りねば誰が借りると嘯きながら手にした1枚です。

実はあらかじめ歴史に関する映画を調べていた中で、年代的に最古の時代となりそうなのが今作でして、レンタル店になければ、宅配レンタルもしくは購入を検討しておりました。 

ちなみにこのゲオの宅配レンタルですが、「ねーじゃん!!!」

という見事な検索結果でありました。宅配レンタルってもっとあったような気がするんですが、動画配信の方に移ってしまったのかもうやっているところがほとんどありません。

どうしても観てみたいという方は余談を載せておきますので最後までお読み下され!

『人類創世』を観た感想(ネタバレあり)

まず火の有用性がクローズアップされた描写より始まります。

  • 火で野犬を追い払う
  • 洞窟内の灯りとして利用されている
  • 寒さをしのぐ
  • 調理に用いる

その為、火は動物の骨で作ったランタンのような形状のもので、燃えやすいものをくべながら、大事に守られています。

物語序盤で動物の骨と思われる中から骨髄を啜っているシーンがあります。どこで読んだのか記憶が定かではないのですが、この骨髄こそが人間の脳の成長を促したとありました。探してみたらやっぱりありましたよ。そんな記事が。

君もシャーマンになれるシリーズ25~脳の進化から人類進化を解明する(後編)~ - 生物史から、自然の摂理を読み解く

骨髄は動物の死後1週間くらいは腐らずに食べることができたので,肉食動物の食べ残しからごちそうを取り出すことができたわけです。この食環境が脳の進化を促進したと考えられることです。実は、骨髄をすすることは、脳細胞の成長には非常に有効だったと考えられるのです。骨髄は非常に栄養価が高く、特に脳に必要な成分が大量に含まれています。栄養不足で幼児の脳細胞が部分死滅する状態でも、かろうじて生き延びられたのは、残された脳細胞だけは更に強化できる『骨髄』という最低限の条件が重なっていたと考えられるのです。

他の部族(人にほど遠い猿人)に襲撃を受けながらも何とか浅瀬のような場所に集合します。ここで大事件勃発。火種が消えてしまうのです。

こうして部族を代表し、3人が火を求める旅へと出掛けることになります。

幾多の困難に見舞われながらも、焚火で煙が発生している箇所を発見。「ウホウホ」と灰の中を探ります。灰の中から肉を発見。その肉を口にしたと同時に頭蓋骨も現れます。肉を口にした1人は悟ったようで、肉を放り投げ口から吐き出します。ここで分かることはどうやらこの部族はカニバリズム(食人、共食い)は禁忌であるということです。

食人部族から女性を救出することになり、そしてついに火を手に入れるのですが、ついでにかなり高度な文明を築いている部族から火の起こし方まで学ぶことになります。その救出した女性が実は火が起こせるというオチで、クライマックスは火起こしで終わるという単純明快な最後で締めてくれます。

火が我々にとってどれだけ重要なものかということを教えてくれるメッセージ性の高い映画です。もちろん火は災厄も招きます。 代表的なものは火事です。現代においても人間はまだその災厄から解放されてはいません。物は焼けてしまうし、人は死んでしまうしと、おおごとに発展してしまうこともあるのですが、それでも使用するだけのメリットが火にはあるということなのでしょう。

もっとも今はオール電化という電気だけで生活が賄えるよう進化は遂げているように思えなくもないですが。

現代人は簡単に火を使用することが出来ます。マッチ、ライター、ガスコンロというものが存在するからです。この映画をご覧になって火を使用するまでが非常に大変だったんだということが分かりましたら幸いです。

余談

世界最大の動画共有サイトでこの映画の原題となる英語タイトルを検索窓に入力してクリックして下さい。原題は上の方で載せています。参考までに。

またかなり残酷な場面やあからさまな性描写がありますので耐性のない方は視聴されない方が良いかもしれません。グロテスクと感じるかリアル(現実)はこのようなモノと感じられるかちょっと難しいところではあります。